社会人に必要な勉強とは
みんな長い時間仕事はしているんだが
社会人になってビックリしたのは、『学校の時は死ぬほど勉強するのに、社会に出て勉強する人は全くと言っていいほどいない』ということである。
間違いないことだが、社会に出てからは勉強しないと絶対にだめである。
勉強とは、先人の知恵を学ぶことである
先人の知恵を学ばなければ、自分自身の経験で試行錯誤したり、自分と同レベルの友人と情報交換するに留まってしまう。
勉強をして、先人の知恵を利用する人と、しない人では進歩が100倍も、1000倍も進歩のスピードが違う。
勉強をしないで、自分自身の経験や、同レベルの友人からの情報に頼っている人は、仕事、人間関係、私生活、人生と、すべてで躓くことになる。
勉強には、① 今必要でないが普段からしておく教養的な勉強と、② 今現在必要な勉強の2種類ある。非常に面白いのだが、頭でっかちの勉強家は ②の今目の前で困っていて必要な勉強をなぜだか嫌い、将来使うかどうか解らない資格の勉強や、語学の勉強には一生懸命という面白い傾向がある。もちろん全く勉強が大嫌いという人も②の勉強は頑としてやらないが。
全ての困難・苦難に対する答えが、なんと本屋で約1,000円で買える!
ビックリすると思うが、『全ての人の、全ての悩みの答えが、本屋で安く売っている!』ということである。にもかかわらず、マンガを読んだり、スマホをいじってばかりで時間を浪費している人が大半である。なんともったいないことか!
社会人にとっての勉強とは
私の経験では、読書(実用書・月刊誌)、テレビ、映画、旅行である。
本が一番いい、ただし本も厳選しないと
その中でも絶対に欠かしてはいけないのは『実用書』の読書である。小説は読んでもかまわないが、いわゆる読書とは含まれない。
実用書も様々ある。読書をすすめているのだが、多くの本が読む価値が無かったり、読まない方がいい本である。
成功した会社の経営者自ら書いた本が一番いい
本は書いた人をまず見てほしい。ビジネス書を書くのは、①成功した経営者、②しょぼいのに自己顕示欲の強い経営者(自己満足の本)、③自分の会社の宣伝を経営者が書いた本、④経営コンサルタント(コンサルタント会社経営者)、⑤大学教授 などである。この中で読む価値があるのは①だけである。それ以外は実体験でないのに自分のビジネスの都合で書いた本である。
スポンサー付き媒体(メディア)、扇動する媒体(メディア)に要注意
本の多くが、スポンサー付きや、扇動が目的の媒体(メディア)である。私自身が出版・広告業界に15年いたので間違いないことだが、本・雑誌・テレビ・ネットなどのメディアは、何か宣伝したい、あるいは扇動したいというスポンサー(広告主)がいて意図的に企画されたものが大半であるということである。そうでないものもあるが、見分ける眼が必要である。
海外の翻訳本は良い本である確率が極めて高い
海外の翻訳本は、わざわざ高い金をかけて翻訳し出版するので、読む価値の高い本が極めて多い。海外だから利害関係も少なく、本としての価値で販売しているのである。
ネットはいいかげんな情報が多い
ネットの就活情報は本当にいい加減な情報が多いので全く当てにしない方がいい。
いい加減なネットの情報に右往左往させられるより、名著を読んで自分の信念に従ってマイペースで就活をした方がきっといい縁が見つかるはずである。私が一番採用活動でいやなのは、年々そういういい加減なネット情報や内輪の情報に扇動されたであろう学生の変にすれてしまった意識である。例えば”『自分の長所』を表現せよ”とどうも指南されているようで、面接では必ず『自分の長所は・・』と始まるが、全くお笑いである。自分の半分以下の年齢の若者から『自分の長所』はXXです。と言われてピンと来る大人がいるはずもない。新人は将来有望な逸材も含めてほぼ全員未熟者で、入社した時点で使い物になる人間はまずいない。大抵数年は朝から晩まで怒られて鍛えられて、その中から伸びる人は伸びるのである。会社経営者になった私たちでさえ皆そうなのである。正しいのは、『私の長所は・・・』ではなく、『未熟者なので、まずは先輩たちを見習って、言われたことを黙ってやります。』なのである。
就職本や、ネットの就職情報、はては大学のキャリアセンターまで、就活情報は本当に質の悪い嘘でいいかげんな情報が多い
1995年ごろから人材ビジネスが盛んに、人材関連会社が非常に多くなった結果、就活マーケットには、就活の学生を扇動し・たぶらかす・本当に質の悪い嘘でいいかげんな情報だらけになってしまった。
良い本の探し方
良い本を紹介する『選書』というのが、経済誌や本屋にある。オススメは、『日経ビジネス』、『東洋経済』、『週刊ダイヤモンド』、本屋では『有隣堂』、『ジュンク堂』である。
本を読むときは、書いた年が新しいかどうかと、作者がどんな人かを見て買ってほしい。君たちに大切な就活の本であれば特に新しい本がいいし、作者が人材業界の人や、自分の会社を宣伝したい会社経営者や、君たちと同年代の人が書いた本は避けた方がいい。人材業界とは全く関係の無いビジネスで成功した30代、40代、50代の先輩が書いた本を、著者の世代をバランスよく読んだ方がいい。
下記に私のおすすめの本を列挙してみたが、海外の翻訳本かユニクロ・スタバなどの成功した企業経営者の本である。まず最初に、ドラッカーの『仕事の哲学』を読んでほしい。
あの、『もしドラ』のドラッカーである。
オススメの本
実用書
仕事の哲学
ドラッカー
ドラッカーの本は、どの本もすばらしい。仕事とは何か、会社とは何かを教えてくれる。
成功の哲学
ナポレオンヒル
7つの習慣
スティーブン・R・コヴィー
金持ち父さん 貧乏父さん
ロバート・キヨサキ
これらの本は、ドラッカーとともに、前向きな思考を持つエグゼクティブであれば読んでいない人はいないであろうという本。明確な目的を持つこと、他人に対する貢献が先であるという仕事をする上で、生きる上での基本を教えてくれる。「金持ち父さん 貧乏父さん」だけは、ちょっと毛色が違い資本家・投資家になり不労所得で食えるようにということを勧めているが、世の中の仕組みを的確におさえている上では非常に参考になる。
レバレッジリーディング、レバレッジシンキング、レバレッジマネジメント など
本田直之
若い人と仕事をしていると、非常に、時間の使い方、整理整頓、ホウレンソウ という仕事の原理原則ができていないために、仕事に時間が掛かりすぎて納期に間に合わなかったり、報告が漏れてクレームになったり、・・・そういうことがほとんで仕事の力量以前の問題で仕事が頓挫することが大半である。まず、難しい技術的な本を読む前にこのような本を読むべきである。本田直之さんは、長髪で風貌は怪しいが、レバレッジシリーズは、効率的に仕事をテキパキとこなすコツに関しては網羅しているといっても過言ではない。
上司と部下の関係の本
※ 沢山読むべし
話し方(セールストーク)の本
※ 沢山読むべし
営業行動学系の本
※ 沢山読むべし
社員心得系
※ 沢山読むべし
一勝九敗
柳井 正 (ユニクロ社長)
スターバックス成功物語
ハワード・シュルツ(スターバックス社長)
ユニクロ、スターバックス という日米を代表する成功企業の社長が自ら書いた本である。社長が書いた本はいろいろあるが、正確に・細かく・正直に・率直に、関係者への正直な思いまで含めて書いた本は珍しい。この2冊で様々なことを教えてくれる。
就職の流儀
越智 道勝(エンジャパン社長)
このカテゴリーの本も紹介しないといけないと思ったので、会社にある本を人通り見たが、意外にエンジャパン越智社長の書いていることがまともだった。結構学生に迎合すること無く、正直に厳しい調子で書いている。
雑誌
日経ビジネス
東洋経済
週刊ダイヤモンド
東洋経済と週刊ダイヤモンドは非常に構成が似ている。私は、ビジネスや業界の仕組みを細かく取材した特集の時にだけ買っている。大学、中学高校、就職、給与のランキング的な特集も多く、本当に特集次第。特集の質は編集者・取材者次第であり、結構当たり外れが大きい。
オススメのTV
NHK、テレビ東京のビジネス系の番組がいい
カンブリア宮殿
テレビ東京
今成功している会社を社長の仕事振りを中心に取材する。様々な業種が登場するので非常に参考になる。
仕事学のススメ
NHK
大手企業の社長の場合もあるが、レストランや小売の店主、パートから駅弁販売の所長になった女性など、仕事で成功している様々な立場・性別の人物を紹介するので、だれでも参考になる。もちろん全て成功者なので、非常に熱意があり真面目な人ばかりである。
ワールドビジネスサテライト
テレビ東京
テレビ東京は、日経グループのテレビ局なこともあり、ビジネスニュースはワールドビジネスサテライトが一番である。日経グループのは非常に客観的だと思う。一方、テレビ朝日は、面白おかしく世の中をかき回し扇動するような番組が多いので私はお勧めしない。
旅もした方がいい
いくら知識を詰め込んでも旅をして実際を見てみないと身につかない
色々な海外の国も見た方がいい。